マダガスカル南西部〜南部の spiny forest(有刺林)に自生する、マメ科センナ属の塊茎性低木。R.Vigier が 1948 年に Cassia meridionalis として記載し、Du Puy が 1995 年に現在の Senna 属に再分類した。樹高 2〜4m、灰白色のずんぐりとした幹が水を蓄えてゆるやかに膨らみ、偶数羽状複葉の繊細な葉と、夏に咲く鮮やかな黄色いシンメトリカルな 5 弁花、続く細長い豆果が対比を生む。マダガスカル原産のコーデックス樹木の代表種で、流通量も多く、丈夫で実生(みしょう)入門にも向く。
育て方
置き場所・日当たり

トゥリアラ周辺の標高 500m 以下、マハファリ台地の石灰岩上の有刺林で強い日射と乾燥に晒されて育つため、強光を好む。生育期は風通しの良い屋外で終日直射に当てると、幹が締まって葉柄も間延びせず、夏型らしい姿に仕上がる。日本の真夏は遮光 20〜30% で軽い葉焼けと蒸れを防ぎつつ、棚上に置いてサーキュレーターで風を通したい。落葉後は雨を避けた明るい室内窓辺へ取り込み、できるだけ日光に当てて株を冷やさない。
水やり
生育期は表土が乾いてからたっぷり、その後しっかり乾かすメリハリで管理。与えすぎは枝の徒長と幹の間延びを招く。落葉後は月 1〜2 回ごく軽く湿らせる程度。
用土
水はけと通気性を最優先に無機質中心で組む。赤玉土小粒:鹿沼土小粒:軽石 = 4:3:3 が基本。腰高の鉢で根を伸ばし、乾湿のメリハリを付けると幹が引き締まる。
肥料・活力剤
生育期に薄めた液肥を月 1 回、または緩効性化成肥料を植え替え時にひとつまみ。マメ科で根粒の働きもあるので過肥は不要。控えめに与える。
温度・冬越し
生育適温 22〜35℃、最低 8℃ が目安。マダガスカル産で寒さに弱く、10℃ を下回ると完全落葉して休眠に入る。落葉後は雨を避けた明るい室内窓辺で、できれば 8℃ 以上を保ち、日中に株を温めて越冬させる。湿土+低温は致命的。
実生のはじめ方
種の入手先
海外: Köhres / Mesa Garden / Succseed / Unusual Seeds / Cactus Store
国内 専門店: プラントブラザーズ / SEEDSTOCK / あるびの精肉店 / 奈良多肉植物研究会
国内 マーケット: ヤフオク / メルカリ / Yahoo!ショッピング
播種前の処理
マメ科のため、播種前に種皮の縁にやすりで軽く傷を入れるスカリフィケーション処理を行うと吸水が安定する。殺菌剤(ベンレート水和剤・ダコニール1000など)と活力剤(メネデール等)を使用希釈率で混ぜた液に、種子を半日程度浸ける。傷からの吸水が進まず浮き続ける種は中身が痩せていることが多い。
用土
実生用は細粒・無菌寄りに組む。赤玉土細粒:鹿沼土細粒:バーミキュライト = 1:1:1。立ち枯れ予防に電子レンジか熱湯で事前殺菌しておくと安心。
播種方法
覆土なし、または種子が見え隠れする程度のごく薄い覆土に留め、種子間隔は 1cm 以上空けて密集を避ける。
光・温度
明るい日陰で 25〜30℃ をキープ。マメ科は発芽が早く、scarification が成功していれば 1〜3 週間でほぼ出揃う。発芽率は鮮度次第で大きく変動するが、新鮮な種であれば発芽しやすい部類。
水やり
鉢底から 1〜2cm の腰水管理。最初の 2〜3 週間は乾かさないことを優先し、発芽が揃ってきたら水位を段階的に下げる。
肥料
発芽直後は不要。本葉が展開してから薄めた液肥を月 1〜2 回、規定の倍以上に薄めてごく控えめに与える。
発芽後〜植え替えまで
発芽〜本葉展開
腰水継続、明るい日陰で管理。
腰水卒業
1〜2 ヶ月かけて段階的に。
初回植え替え
1〜2 年目、根が回ってから。
よくある失敗
カビ・立ち枯れ
- 原因: 過湿、雑菌、通気不足
- 予防: 用土殺菌、腰水の水換えをこまめに、サーキュレーターで通気を確保
徒長
- 原因: 光量不足
- 予防: 発芽後すぐに LED 距離を近づける、または屋外の明るい日陰へ移す。光不足では枝が間延びして特徴的なずんぐり感が損なわれる
種が発芽しない
- 原因: 種皮の硬さ、温度不足、種の鮮度切れ
- 予防: 種皮に必ず傷を入れ、加温マットで 25〜30℃ を維持。新鮮な種を選ぶ
注意点
CITES 附属書 II 掲載種で、現地球の輸入には許可証が必要。種子と栽培個体は対象外。樹液に弱い毒性がある。
