Thunb. が1780年に記載した、英名「Cabbage tree(キャベツツリー)」で広く親しまれるウコギ科の塊根性樹木。南アフリカ東部からタンザニア、ザンビアを経てエチオピア南部まで、東〜南アフリカに広く分布し、山地森林の縁辺や草原、岩場の斜面に自生する。樹高は6〜15mと属内最大級で、灰白色のずんぐりした幹の頂部から太い枝が伸び、2回掌状複葉の深緑色の葉が放射状に展開して傘状の樹冠をつくる。属の代表種で実生も容易、塊根植物入門としても古くから世界中で栽培される。
育て方
置き場所・日当たり

東〜南アフリカの山地森林縁辺や草原で、強い日射と風通しのある環境で育つ。生育期は屋外で終日直射に当てると、幹が締まり葉柄も短くまとまって全体のフォルムが整う。日本の真夏は強光と高温で葉焼けすることがあるので遮光30%程度を目安に、鉢を地面直置きせず棚上で風を通す。冬は落葉して休眠するので、最低5℃以上を保てる明るい室内窓辺へ早めに取り込む。霜には弱く、戸外放置は厳禁。
水やり
生育期は表土が乾いてからたっぷり与え、メリハリで幹を膨らませる。受け皿に水を残さない。落葉後の休眠期は完全断水〜月1回の少量で乾かし越冬する。
用土
水はけと通気性を最優先に無機質中心で組む。赤玉土小粒:鹿沼土小粒:軽石 = 4:3:3が基本。深鉢で乾湿のメリハリを付けると塊根が傷みにくい。
肥料・活力剤
生育期に薄めた液肥を月1〜2回、または緩効性化成肥料を植え替え時にひとつまみ。成長は早めなので適量を与えると塊根の太りが進む。
温度・冬越し
生育適温22〜32℃、最低5℃が目安。軽い霜には耐えるが連続する低温で枯死例あり。落葉後は早めに室内へ取り込み、明るい窓辺で乾燥越冬させる。

実生のはじめ方
種の入手先
海外: Köhres / Mesa Garden / Succseed / Unusual Seeds / Cactus Store
国内 専門店: プラントブラザーズ / SEEDSTOCK / あるびの精肉店 / 奈良多肉植物研究会
国内 マーケット: ヤフオク / メルカリ / Yahoo!ショッピング
播種前の処理
殺菌剤(ベンレート水和剤・ダコニール1000など)と活力剤(メネデール等)を使用希釈率で混ぜた液に、種子を半日程度浸ける。浮いてくる種は発芽の見込みが薄い。保管状態によって鮮度差が出やすいので、入手後は早めに播くのが安心。
用土
実生用は細粒・無菌寄り。赤玉土細粒:鹿沼土細粒:バーミキュライト = 1:1:1。電子レンジか熱湯で事前殺菌しておくと安心。
播種方法
覆土なしか、種子が見え隠れする程度のごく薄い覆土に留める。種子間隔は1cm以上空け、密集を避ける。
光・温度
明るい日陰またはLED環境で22〜28℃を保つ。発芽日数は14〜30日。発芽率は鮮度次第で大きく変動するが、新鮮な種なら発芽はおおむね安定する。
水やり
鉢底から1〜2cmの腰水管理。最初の2〜3週間は乾かさないことを優先し、発芽が揃ってきたら水位を段階的に下げる。
肥料
発芽直後は不要。本葉展開後に規定の倍以上に薄めた液肥を月1〜2回。成長は早めなので過剰には与えない。
発芽後〜植え替えまで
発芽〜本葉展開
腰水継続、強光は避ける。
腰水卒業
1〜2ヶ月かけて段階的に。
初回植え替え
1〜2年目、根が回ってから。
よくある失敗
カビ・立ち枯れ
- 原因: 過湿、雑菌、通気不足
- 予防: 用土殺菌、腰水の水換えをこまめに
徒長
- 原因: 光量不足
- 予防: 発芽後すぐLED距離を近づける、または屋外の明るい日陰へ移す
種が発芽しない
- 原因: 種の鮮度切れ、温度不足
- 予防: 新鮮な種、加温マットで22〜28℃維持
注意点
霜と過湿に注意。

