中央のずんぐりした幹から細い枝を四方へ放射状に伸ばす、メデューサ型(蛸もの)ユーフォルビアの代表種。南アフリカ・東ケープ州からクワズール・ナタール州南部の海岸寄りの草原に自生し、和名は「孔雀丸(くじゃくまる)」。年を経ると幹の基部が太く塊根状になり、成長点まわりがゴツゴツと迫力を増していく。生長期には黄緑色の小さな花(杯状花序)を繰り返し咲かせる。丈夫で実生(みしょう)でも育てやすく、蛸もの入門の定番。切り口から出る白い樹液には軽く注意したい。POWO では accepted name を Euphorbia flanaganii とし、本サイトもこの表記を採用する。
育て方
置き場所・日当たり
東ケープからクワズール・ナタール南部の海岸寄り草原で、砂質土の上を這うように育つため、明るい環境を好むが真夏の直射には弱い。生育期は屋外で日光に当てつつ、日本の盛夏は遮光30〜40%で枝の色焼けと葉焼けを防ぐ。枝が細く間延びしやすいので、徒長させない光量を保つことが大切。風通しを確保し棚上で管理する。冬の休眠期は雨を避け、5℃以上を保てる明るい室内窓辺へ取り込み、断水気味に管理する。
水やり
生育期は表土が乾いてからたっぷり、その後しっかり乾かすメリハリで枝の張りを保つ。長雨の過湿は根腐れに直結するので軒下管理。休眠期は断水気味、月1〜2回霧吹き程度に。
用土
水はけ最優先、無機質中心で組む。赤玉土小粒:鹿沼土小粒:軽石 = 4:3:3が基本。マグァンプK等を少量混ぜると初期成長が安定。腰高鉢で乾湿のメリハリを付ける。
肥料・活力剤
生育期に緩効性化成肥料を少量、月1回の薄い液肥(規定の倍以上に薄める)で十分。与えすぎは徒長で枝が間延びし根腐れにも直結する。控えめに、塊根と枝をゆっくり太らせる。
温度・冬越し
生育適温20〜32℃、最低5℃が目安。自生地は無霜地帯で寒さに強くはない。湿土+低温は致命傷になりやすい。秋以降は段階的に水を絞り、雨を避けた明るい室内窓辺で乾燥越冬する。
実生のはじめ方
種の入手先
播種前の処理
殺菌剤(ベンレート水和剤・ダコニール1000など)と活力剤(メネデール等)を使用希釈率で混ぜた液に、種子を半日程度浸ける。沈まないものは中身が空のことが多い目安。
用土
実生用に細粒・無菌寄りの用土を別に用意。赤玉土細粒:鹿沼土細粒:バーミキュライト = 1:1:1で、電子レンジか熱湯で事前殺菌しておく。
播種方法
覆土なしか、種子が見え隠れする程度のごく薄い覆土に留める。種子間隔は1cm以上空け、密集を避けて重ならないよう並べる。
光・温度
明るい日陰で22〜28℃を安定維持する。発芽日数は7〜21日。発芽率は鮮度次第で大きく変動するが、新鮮な種なら発芽はおおむね安定する。
水やり
鉢底から1〜2cmの腰水管理。最初の2〜3週間は乾かさないことを優先し、発芽が揃ってきたら水位を段階的に下げる。
肥料
発芽直後は不要。本葉が展開してから薄めた液肥を月1〜2回、規定の倍以上に薄めてごく控えめに与えるのが安全策となる。
発芽後〜植え替えまで
発芽〜本葉展開
腰水継続、強光は避ける。
腰水卒業
1〜2ヶ月かけて段階的に。
初回植え替え
1〜2年目、根が回ってから。
よくある失敗
カビ・立ち枯れ
- 原因: 過湿、雑菌
- 予防: 用土殺菌、通気確保
徒長
- 原因: 光量不足
- 予防: 発芽後すぐにLED距離を近づける、または屋外の明るい日陰へ移す
種が発芽しない
- 原因: 種の鮮度切れ、温度不足
- 予防: 新鮮な種、加温マット使用
注意点
樹液は肌や目に入ると刺激になることがある。手や粘膜への付着に注意。













