地中に隠れた塊根と、波打つフリル状の縁を持つ葉が特徴。南アフリカ・ケープ州の乾燥地に自生するキョウチクトウ科の半塊根植物で、ゴツゴツした表皮のコーデックスから細い蔓状の枝を伸ばし、その先に縮れた小さな葉を茂らせる。オーストリアには世界最古の鉢植えとされる個体があり、ヨーロッパで古くから愛されてきた由緒ある種。エデュリスより希少でややデリケートだが、塊根を太らせる過程そのものを楽しめる。POWO 等の最新分類では accepted name は Fockea capensis Endl. とされ、本サイトもこれを採用する(流通名 Fockea crispa K.Schum. は同種の synonym)。
育て方
置き場所・日当たり

南アフリカ・ケープ州の灌木地帯出身で、強光を好むが葉は意外に繊細。生育期は屋外で明るい半日陰〜直射に当て、フリル状の葉が縮れて短くまとまるバランスを探る。日本の盛夏は遮光30%程度で葉焼けを防ぎ、棚上げで風通しを確保。落葉後の冬は雨を避けた明るい室内窓辺へ取り込む。
水やり
生育期は用土が完全に乾いてからたっぷり、その後しっかり乾かすメリハリで塊根を太らせる。長雨の過湿で腐りやすいので軒下管理。秋の落葉を合図に断水へ、休眠期は月1〜2回霧吹き程度。
用土
水はけ最優先、無機質中心で組む。赤玉土小粒:鹿沼土小粒:軽石 = 4:3:3が基本。マグァンプK等を少量混ぜると初期成長が安定。腰高鉢で乾湿のメリハリを付け根腐れを防ぐ。
肥料・活力剤
生育期に緩効性化成肥料を少量、月1回の薄い液肥(規定の倍以上に薄める)で十分。与えすぎは蔓の徒長と葉のフリルの崩れ、根腐れに直結する。塊根の充実を優先。
温度・冬越し
生育適温20〜32℃、最低8℃が目安でエデュリスよりやや寒さに弱い。秋に蔓と葉を落として休眠に入るため葉色の変化を合図に水を絞り、雨を避けた明るい室内窓辺で乾燥越冬。
実生のはじめ方
種の入手先
海外: Köhres / Mesa Garden / Succseed / Unusual Seeds / Cactus Store
国内 専門店: プラントブラザーズ / SEEDSTOCK / あるびの精肉店 / 奈良多肉植物研究会
国内 マーケット: ヤフオク / メルカリ / Yahoo!ショッピング
播種前の処理
殺菌剤(ベンレート水和剤・ダコニール1000など)と活力剤(メネデール等)を使用希釈率で混ぜた液に、種子を半日程度浸ける。浮き残る種は発芽の見込みが低い目印。
用土
実生用に細粒・無菌寄りの用土を別に用意。赤玉土細粒:鹿沼土細粒:バーミキュライト = 1:1:1で、電子レンジか熱湯で事前殺菌しておく。
播種方法
覆土なしか、種子が見え隠れする程度のごく薄い覆土に留める。種子間隔は1cm以上空け、密集を避けて重ならないよう並べる。
光・温度
明るい日陰で25〜30℃を安定維持する。発芽日数は10〜21日。発芽率は鮮度次第で大きく変動するが、新鮮な種でも発芽率は控えめな部類。温度が揃えば比較的安定して発芽する。
水やり
鉢底から1〜2cmの腰水管理。最初の2〜3週間は乾かさないことを優先し、発芽が揃ってきたら水位を段階的に下げる。
肥料
発芽直後は不要。本葉が展開してから薄めた液肥を月1〜2回、規定の倍以上に薄めてごく控えめに与えるのが安全策となる。
発芽後〜植え替えまで
発芽〜本葉展開
腰水継続、強光は避ける。
腰水卒業
1〜2ヶ月かけて段階的に。
初回植え替え
1〜2年目、根が回ってから。
よくある失敗
カビ・立ち枯れ
- 原因: 過湿、雑菌
- 予防: 用土殺菌、通気確保
徒長
- 原因: 光量不足
- 予防: 発芽後すぐにLED距離を近づける、または屋外の明るい日陰へ移す
種が発芽しない
- 原因: 種の鮮度切れ、温度不足
- 予防: 新鮮な種、加温マット使用
注意点
蔓性なので支柱があると伸びやすい。

