「砂漠のバラ」として世界中で愛されるアデニウム属の代表種。東アフリカからアラビア半島の乾燥サバンナに自生し、膨らんだ灰色の塊根から伸びた枝先にピンク・赤・白の鮮やかなラッパ状の花を咲かせる。光沢のある濃緑色の葉と、徳利形にすらりと立ち上がる幹のバランスも美しく、観葉植物としても楽しめる。タイを中心に八重や絞り咲き、複色など園芸品種も極めて豊富で、実生数年で開花する入門種として世界的に人気が高い。
育て方
置き場所・日当たり

サブサハラ・アフリカの熱帯サバンナで強烈な日射を浴びて育つため、生育期は屋外で終日直射日光に当てるのが基本。光量不足だと徒長し開花も渋るので最重要ポイント。盛夏は遮光20〜30%で軽く葉焼けを防ぐ。冬は10℃以上を保てる明るい室内窓辺へ取り込み、できる限り日に当てて越冬させる。
水やり
生育期は表土が乾いてからたっぷり与え、徳利状の幹と花数を伸ばす。葉数が多く水切れすると蕾を落とすため大株は注意。休眠期は断水気味、冬は月1〜2回霧吹き程度。
用土
水はけと通気を最優先に無機質中心で組む。赤玉土:鹿沼土:軽石 = 4:3:3が基本。緩効性肥料を少量混ぜると初期成長が早く、深めの鉢で塊根を縦に育てる。
肥料・活力剤
生育期に薄めた液肥を月1回、または緩効性肥料を植え替え時に少量混ぜる。肥料への応えが良く花付きも良くなるが、与えすぎは徒長と根腐れの原因で控えめに。
温度・冬越し
生育適温25〜35℃、属内でも暑さに非常に強く真夏も旺盛に育つ。最低10℃が目安で、寒さに当てると葉が黒変・落葉する。冬は早めに取り込み、断水気味で明るい室内へ。湿土+低温は根腐れの最大要因で、窓際の床置きも避ける。

実生のはじめ方
種の入手先
海外: Köhres / Mesa Garden / Succseed / Unusual Seeds / Cactus Store
国内 専門店: プラントブラザーズ / SEEDSTOCK / あるびの精肉店 / 奈良多肉植物研究会
国内 マーケット: ヤフオク / メルカリ / Yahoo!ショッピング
は直接商品ページ、他は学名検索リンク。在庫は流動的なので、検索リンク先で改めて確認してください。
播種前の処理
殺菌剤(ベンレート水和剤・ダコニール1000など)と活力剤(メネデール等)を使用希釈率で混ぜた液に、種子を半日程度浸ける。健全な種は底に沈み、浮いたものは発芽率が下がっている目安になる。
用土
実生用は細粒・無菌寄りに組む。赤玉土細粒:鹿沼土細粒:バーミキュライト = 1:1:1で、熱湯やレンジで事前殺菌しておくと安心。
播種方法
覆土なし、または種子が見え隠れする程度のごく薄い覆土に留め、種子間隔は1cm以上空けて密集を避ける。
光・温度
明るい日陰で28〜32℃をキープ。発芽日数は3〜10日。発芽率は鮮度次第で大きく変動するが、新鮮な種であれば発芽しやすい部類。
水やり
鉢底1〜2cmの腰水管理。最初の2〜3週間は乾燥させず、発芽が揃ったら徐々に水位を下げていく。
肥料
発芽直後は不要。本葉展開後に規定の倍に薄めた液肥を月1〜2回与えると、生育が早まる。
発芽後〜植え替えまで
発芽〜本葉展開
腰水継続、強光は避ける。
腰水卒業
1〜2ヶ月かけて段階的に。
初回植え替え
1〜2年目、根が回ってから。
よくある失敗
カビ・立ち枯れ
- 原因: 過湿、雑菌
- 予防: 用土殺菌、通気確保
徒長
- 原因: 光量不足
- 予防: 発芽後すぐにLED距離を近づける、または屋外の明るい日陰へ移す
種が発芽しない
- 原因: 種の鮮度切れ、温度不足
- 予防: 新鮮な種、加温マット使用
注意点
過湿による根腐れが多い。水はけと通気を確保。樹液に弱い毒性がある。


