ナミビアの岩がちな丘陵で、青灰色 (glaucous) の樹皮を風雨にさらしながら育つコミフォラ。種小名 glaucescens は「青みがかった」を意味し、その名のとおり樹皮が銀青色に発色する姿は属内でも際立つ特徴となる。1888年に Engler が記載し、北部から中央部のナミビアを中心に、Kaokoveld の岩盤地から季節河川沿いの斜面、季節的に乾く灌木地まで広く分布する。樹高は3〜5m に達する落葉小高木で、丸みのある樹冠とアーチ状の枝、三出複葉の細やかな葉が古木の風情を作る。樹脂・葉・果実は甘やかな乳香を思わせる芳香を放ち、地元では「blue-leaved corkwood」の英名で親しまれてきた。盆栽様の樹形に育つ素材としても評価される。IUCN 保全状況は Least Concern。
育て方
置き場所・日当たり

ナミビアの岩がちな丘陵と季節河川沿いの斜面で、強光と昼夜の温度差を経験して育ち、強光を心底好む。生育期は屋外で終日直射に当てると幹が締まり、青灰色の樹皮の発色も整う。日本の真夏も比較的暑さに強く管理しやすいが、35℃を大きく超える猛暑日は半日陰でやや遮光すると葉焼けを防げる。多湿は属内でも特に苦手なので、軒下管理で雨ざらしを避けたい。冬は最低気温が8℃を下回る前に明るい室内窓辺へ取り込み、暖かく低湿な環境で休ませる。風通しは年間を通じて確保する。
水やり
生育期は表土が完全に乾いてから鉢底から流れるまでたっぷり与え、与えた後は風で素早く乾かす。冬の休眠期は完全断水。
用土
水はけ最優先の無機質配合で、赤玉土:鹿沼土:軽石 = 4:3:3が基本。微塵を抜いて根詰まりと過湿を避ける。深鉢で乾湿のメリハリを付ける。
肥料・活力剤
生育期に薄めた液肥を月1回程度。窒素過多は徒長を招き樹皮の青みを鈍らせるため、リン酸・カリ寄りで控えめに与える。
温度・冬越し
生育適温20〜35℃で属内でも比較的丈夫な部類。最低8℃が目安、5℃以下では幹に黒シミや軟腐が出やすい。冬は完全断水で明るい暖かい室内に置く。

実生のはじめ方
種の入手先
海外: Köhres / Mesa Garden / Succseed / Unusual Seeds / Cactus Store
国内 専門店: プラントブラザーズ / SEEDSTOCK / あるびの精肉店 / 奈良多肉植物研究会
国内 マーケット: ヤフオク / メルカリ / Yahoo!ショッピング
播種前の処理
殺菌剤(ベンレート水和剤・ダコニール1000など)と活力剤(メネデール等)を使用希釈率で混ぜた液に、種子を7時間程度浸ける。鮮度が発芽率を大きく左右し、古い種子は中身が空のこともあるため、新鮮な種を入手後すぐに播くのが基本。
用土
実生用は細粒・無菌寄りに組み直す。赤玉土細粒:日向土細粒を1:1で配合し、播種前に熱湯または電子レンジで殺菌する。
播種方法
表面を平らに均し、種を横向きに置く。覆土はごく薄く、種子がうっすら見える程度に留める。深植えは禁物。
光・温度
明るい日陰で直射は避け、温度は25〜32℃を保つ。発芽日数7〜21日。発芽率は鮮度次第で大きく変動するが、新鮮な種なら発芽はおおむね安定する。加温マットで温度を安定させる。
水やり
発芽までは腰水で常時湿潤を保ち、発芽が揃ったら浅めの腰水に切り替えて根の伸長を促す。
肥料
本葉が2〜3枚展開してから、規定の半分以下に薄めた液肥を月1回。濃度過多は細根を傷める。
発芽後〜植え替えまで
発芽〜本葉展開
腰水継続、湿度を保つ。
腰水卒業
1〜2ヶ月かけて段階的に。
初回植え替え
1〜2年目、根が回ってから。
よくある失敗
カビ・立ち枯れ
- 原因: 過湿、雑菌、通気不足
- 予防: 用土殺菌、通気確保、雨ざらし回避
徒長
- 原因: 光量不足、肥料の与えすぎ
- 予防: 生育期は終日直射、窒素肥料は控えめに
種が発芽しない
- 原因: 種の鮮度切れ、温度不足
- 予防: 新鮮な種を選ぶ、加温マットで温度を安定させる
注意点
樹液に弱い毒性がある。5℃以下で軟腐が出やすい。




