マダガスカル中央高原、標高 1,500〜2,000m の岩場や草原に自生する小型ロゼットのアロエ。直径 5〜10cm の株全体を白い軟刺が覆い、ハオルチアを思わせる外観を持つことから、種小名 haworthioides(「ハオルチアに似た」の意)が付けられた。葉の裏面には綿毛があり、秋から冬にかけて橙色の筒状花を立ち上げる。CITES 附属書 II(アロエ属全般)の管理対象であり、国際取引には書類が伴う。アロエとしてはおとなしく、同じ島に自生する大型種とは趣の異なる繊細な佇まいが愛好家に支持されている。
育て方
置き場所・日当たり

高原性の春秋型で、日本の真夏の高温多湿と真冬の寒冷乾燥を嫌う。春と秋が生育の中心。生育期は直射日光を好み、屋外の風通しの良い場所が向いている。梅雨明け以降の蒸し暑い時期は遮光 30〜40% と通気確保で株を保護する。秋が深まったら明るい室内窓辺へ移し、5℃を下回らないよう管理する。冬は断水気味に。
水やり
生育期は用土が乾いてからたっぷり。夏の高温期は水を控えめにして蒸れを避ける。冬はほぼ断水、月 1 回程度の少量給水で十分。
用土
水はけ優先の無機質中心ブレンド。赤玉土小粒:鹿沼土小粒:軽石 = 4:3:3 が基本。小型株なので鉢は浅めより深め(腰高鉢)で乾湿のメリハリを付けやすい。
肥料・活力剤
春と秋の生育期に緩効性化成肥料を少量、月 1 回程度の液肥を規定量より薄めに。夏と冬は施肥しない。
温度・冬越し
生育適温 15〜28℃。最低 5℃が目安で、霜と長雨は厳禁。高温多湿の真夏も成長が鈍るため、夏は遮光と通気で株を静置する。

実生のはじめ方
種の入手先
海外: Köhres / Mesa Garden / Succseed / Unusual Seeds / Cactus Store
国内 専門店: プラントブラザーズ / SEEDSTOCK / あるびの精肉店 / 奈良多肉植物研究会
国内 マーケット: ヤフオク / メルカリ / Yahoo!ショッピング
播種前の処理
殺菌剤(ベンレート水和剤・ダコニール 1000 など)と活力剤(メネデール等)を使用希釈率で混ぜた液に半日程度浸ける。水に浮いた種は鮮度低下が進んでいる可能性が高い。入手後はなるべく早く播種するのが安心。
用土
赤玉土細粒:鹿沼土細粒:バーミキュライト = 1:1:1。電子レンジか熱湯で事前殺菌する。
播種方法
覆土なし、または種子が見え隠れする程度の薄い覆土。種子間隔は 1cm 以上空け、重ならないよう並べる。
光・温度
明るい日陰で 22〜28℃を安定維持する。発芽日数は 7〜21 日。発芽率は鮮度次第で大きく変動するが、新鮮な種なら発芽はおおむね安定する。
水やり
鉢底から 1〜2cm の腰水管理。最初の 2〜3 週間は乾かさないことを優先し、発芽が揃ってきたら水位を段階的に下げる。
肥料
発芽直後は不要。本葉展開後から薄めた液肥を月 1〜2 回、規定の倍以上に薄めてごく控えめに。
発芽後〜植え替えまで
発芽〜本葉展開(〜1ヶ月)
腰水継続、明るい日陰で高湿度を保つ。
腰水卒業(1〜2ヶ月目)
水位を徐々に下げ、受け皿給水へ切り替える。
初回植え替え(1〜2年目)
根が鉢底に達したら通常用土へ植え替える。
よくある失敗
カビ・立ち枯れ
- 原因: 用土の雑菌、過湿、通気不足
- 予防: 用土の殺菌、腰水の水換えをこまめに、サーキュレーターで通気確保
徒長
- 原因: 光量不足
- 予防: 発芽後は明るい日陰を確保し、成長につれて日当たりに慣らす
種が発芽しない
- 原因: 種の鮮度切れ、温度不足
- 予防: 信頼できる入手先を選ぶ、加温マットで温度を安定させる
夏の高温で停止・腐敗
- 原因: 梅雨〜夏の蒸れと過湿
- 予防: 遮光と通気を徹底し、水やりを控えめにして株を静置する
注意点
樹液は口に入れない。子供やペットの届かない場所で管理する。


