南アフリカ東ケープ州〜リンポポ州の grassland に自生する塊根性多肉(キョウチクトウ科ガガイモ亜科)。半地中の球状塊根(直径 5〜15cm)から短い茎と細長い葉を伸ばし、夏に直径 5〜10cm の暗赤紫色の星形花を地表近くに咲かせる、属内最大級の花が見どころ。花は腐肉臭でハエを呼ぶ典型的なスタペリア型の戦略を持ち、観賞は屋外向き。種小名は南アの女性博物学者・画家 Mary Elizabeth Barber への献名。Bruyns 2017 で属全体が Ceropegia へ統合され accepted name は Ceropegia barberae だが、JP 流通では今も Brachystelma 名で定着している。
育て方
置き場所・日当たり

東ケープの grassland で初夏の強い日射と冬の霜を経験する適応力の高い種で、生育期は屋外で終日直射に当てると塊根がしっかり太り花数も増える。日本の真夏は遮光 20〜30% で軽く葉焼けと蒸れを防ぎ、棚上で風通しを確保したい。秋に地上部が枯れたら水を切り、冬は明るい室内窓辺で 5℃ 以上を保って乾燥越冬させる。塊根は地中で休眠するため、見た目が枯れていても焦って処分しないこと。
水やり
生育期は表土が乾いてからたっぷり、その後しっかり乾かすメリハリで管理。塊根が水を蓄えるので過湿に弱く、長雨が続く時期は鉢を雨から避ける。秋の終わりに地上部が枯れ始めたら徐々に水を切り、冬は完全断水〜月 1 回の軽い霧吹き程度に留める。
用土
水はけ最優先で無機質中心に組む。赤玉土小粒:鹿沼土小粒:軽石 = 4:3:3 が基本。塊根が半地中なので、塊根上面が用土からわずかに見えるように植えると姿が締まり、過湿による腐敗も避けやすい。
肥料・活力剤
生育期に薄めた液肥を月 1 回、または緩効性肥料を植え替え時にごく少量。本種はゆっくり太る種で、与えすぎは腐敗を招くので控えめに。
温度・冬越し
生育適温 22〜32℃、最低 5℃ が目安。原産地では冬に霜が降りる地域もあるが、日本では湿度が高いため 5℃ 以上の明るい室内窓辺で乾燥越冬が安全。湿土+低温は塊根を一気に腐らせるため最大の警戒点。

実生のはじめ方
種の入手先
海外: Köhres / Mesa Garden / Succseed / Unusual Seeds / Cactus Store
国内 専門店: プラントブラザーズ / SEEDSTOCK / あるびの精肉店 / 奈良多肉植物研究会
国内 マーケット: ヤフオク / メルカリ / Yahoo!ショッピング
播種前の処理
殺菌剤(ベンレート水和剤・ダコニール1000など)と活力剤(メネデール等)を使用希釈率で混ぜた液に、種子を半日程度浸ける。水面に浮上した種は採取から時間が経っている可能性が高く、本種の種子は鮮度が落ちると一気に発芽率が下がる。
用土
実生用は細粒・無菌寄りに組む。赤玉土細粒:鹿沼土細粒:バーミキュライト = 1:1:1 で、熱湯やレンジで事前殺菌しておくと立ち枯れが減る。
播種方法
覆土なし、または種子が見え隠れする程度のごく薄い覆土に留め、種子間隔は 1cm 以上空ける。
光・温度
明るい日陰で 22〜28℃ をキープ。発芽は 14〜30 日と幅があり、加温マットで温度を安定させると発芽もしっかり出揃う。
水やり
鉢底 1〜2cm の腰水管理。最初の 2〜3 週間は乾燥させず、発芽が揃ったら段階的に水位を下げる。
肥料
発芽直後は不要。本葉展開後に規定の倍に薄めた液肥を月 1〜2 回。
発芽後〜植え替えまで
発芽〜本葉展開
腰水継続、強光は避ける。
腰水卒業
1〜2ヶ月かけて段階的に。
初回植え替え
1〜2 年目、塊根が指先大に育ったら。
よくある失敗
カビ・立ち枯れ
- 原因: 過湿、雑菌、通気不足
- 予防: 用土殺菌、腰水の水換え、サーキュレーターで通気確保
徒長
- 原因: 光量不足
- 予防: 発芽後すぐに LED 距離を近づける、または屋外の明るい日陰へ移す
種が発芽しない
- 原因: 種の鮮度切れ、温度不足
- 予防: 信頼できる入手元から新鮮な種、加温マットで 22〜28℃ を維持
注意点
開花時に強い腐肉臭を放つので、室内栽培は避け屋外で楽しむのが無難。樹液に弱い毒性がある。

