マダガスカル中央高地(Itremo Massif・Mt. Ibity 周辺)の限られた地域にのみ自生する希少種で、IUCNレッドリストで絶滅危惧IA類(CR)に指定されている(CITES は附属書 II)。ブレビカウレに近い扁平な塊根と、学名 eburneum(象牙色)が示すアイボリー(黄色の喉部を持つ)の花弁、細かな短いトゲをまとう肌の質感が独特で、コレクター垂涎の銘品として知られる。岩混じりの高地で乾燥と寒暖差にさらされ育つため、栽培下でも成長は非常に遅く、塊根がゆっくり面で広がる姿は実生から育てる醍醐味。種子流通が少なく発芽率も低めの上級者向け種。
育て方
置き場所・日当たり

マダガスカル中央高地のクォーツァイト岩場に自生する高地性種で、強光を好むが日本の真夏の高温多湿には弱い。春と秋は屋外で直射日光に十分当て、塊根の締まりとアイボリー花の発色を促す。盛夏は遮光30〜50%の風通しの良い半日陰に移し、株元のムレを防ぐ。サーキュレーターでの通気は必須。冬は雨を避けて5℃以上を保てる明るい室内へ。年間を通じて室内栽培だけにすると徒長や軟弱化が進みやすいので、屋外管理を基本としたい。
水やり
生育期は表土がしっかり乾いてからたっぷり与え、扁平な塊根を太らせる。高地原産で蒸れに弱く、曇天や低温時は見送る。休眠期は完全断水寄りで乾燥越冬。
用土
水はけと通気性を最優先に無機質中心で組む。赤玉土小粒:鹿沼土小粒:軽石 = 4:3:3が基本、軽石を増やしても良い。腰高鉢で底部の通気を稼ぐと蒸れ事故が減る。
肥料・活力剤
緩効性化成肥料を植え替え時にひとつまみ、または薄い液肥を生育期に月1回ごく控えめに。成長が緩やかな高地性種で、与えすぎは塊根崩れや徒長、根腐れの原因。
温度・冬越し
生育適温20〜32℃、最低5℃が目安。寒暖差に強いが日本の熱帯夜に弱く、盛夏は半日陰+強制通気で熱を逃がす。冬は断水を徹底し、湿土+低温を避ければ寒さには比較的耐える。

実生のはじめ方
種の入手先
海外: Köhres / Mesa Garden / Succseed / Unusual Seeds / Cactus Store
国内 専門店: プラントブラザーズ / SEEDSTOCK / あるびの精肉店 / 奈良多肉植物研究会
国内 マーケット: ヤフオク / メルカリ / Yahoo!ショッピング
は直接商品ページ、他は学名検索リンク。在庫は流動的なので、検索リンク先で改めて確認してください。
播種前の処理
殺菌剤(ベンレート水和剤・ダコニール1000など)と活力剤(メネデール等)を使用希釈率で混ぜた液に、種子を半日程度浸ける。水面に残ったままの種は古い在庫の傾向。鮮度が発芽率を強く左右する品種なので、新鮮な種を確実に入手したい。
用土
実生用は成株と分け、細粒・無菌寄りの無機質用土を別に用意。赤玉土細粒:鹿沼土細粒:バーミキュライト = 1:1:1で、電子レンジで事前殺菌しておく。
播種方法
覆土なしか、種子が見え隠れする程度のごく薄い覆土に留める。種子間隔は1cm以上空け、密集を避けて重ならないよう並べる。
光・温度
明るい日陰で25〜30℃を保つ。発芽日数は7〜21日。発芽率は鮮度次第で大きく変動するが、新鮮な種でも発芽率は控えめな部類。気長に待つ姿勢が大切。
水やり
鉢底から1〜2cmの腰水管理。発芽後も乾燥させず、最初の2〜3週間は安定した湿度を維持しておきたい高地原産種。
肥料
発芽直後は不要。本葉が展開してから薄めた液肥を月1回、規定の倍以上に薄めてごく控えめに与え、徒長を防ぎたいところ。
発芽後〜植え替えまで
発芽〜本葉展開
腰水継続。成長が遅いので焦らない。
腰水卒業
2〜3ヶ月かけて段階的に。
初回植え替え
2年目以降、根が十分回ってから。
よくある失敗
カビ・立ち枯れ
- 原因: 過湿、雑菌
- 予防: 用土殺菌、通気
徒長
- 原因: 光量不足
- 予防: LED距離調整
種が発芽しない
- 原因: 鮮度切れが特に影響しやすい
- 予防: 信頼できる入手元
注意点
樹液に弱い毒性がある。










